読書のすすめ 第7号

★『日本村100人の仲間たち』

今回紹介させていただくのは『日本村100人の仲間たち』(吉田 浩)です。6~7年前に出た本です。日本という国を、人口100人に縮めて色々考えてみようという内容です。

さっそく内容のいくつかを抜粋してみたいと思います。

(注:出版された時点でのデータです。)

 

 ・「日本が100人の小さな村だったら、韓国の人口は37人、中国は989人、アメリカは213人です。」

 ・「100人中、子どもは14人です。若い人たちや、働き盛りの人たちは、68人。高齢者は18人。」

 ・「2100年には、村の人口は半分の53人になってしまいます。」

 ・「65歳以上のお年寄りは、今は18人なのに、15年後には25人、45年後には、32人が老人になってしまいます。」

 ・「6人が高血圧で、2人は糖尿病。1人はガン。1人は心臓が悪く、1人が脳の血管に障害があります。」

・「行列のできる店のラーメンは、100人中100人がとてもおいしいと思います。」

 ・「ファーストフード店でハンバーガーを100個頼むと、店内でお召し上がりになりますか?と聞かれます。」

 

最後の2つにあるように、この本がおもしろいのは、ただのデータ集ではなく「今の日本はちょっとおかしい部分があるんじゃないか」と疑問を投げかけている場面があることです。「自分が住んでいる国なのに意外とわかっていなかったな」とか「言われてみればそうだよな」と改めて気付かされるものがあります。この本を読んでみて、日本についてのことに限らず、あるものをよりいいものにするには、まずは現状分析が必要だということを再確認させられました。