読書のすすめ 第12号

★『漫画 世界の歴史』

 10月も中旬になり、秋らしさが戻ってきたように感じます。気持ちのよい気候に力を借りて、ぜひ「読書の秋」を満喫してもらいたいと思います。

さて、今回紹介するのは『漫画 世界の歴史 全~冊』です。

 こういうシリーズは、色々な出版社が出しておりますが、どれもいいと思います。私が初めてこのシリーズを読んだのは小学生の時。当時はまだ歴史のおもしろさに目覚めていませんでしたが、学校の図書館でたくさん借りた思い出があります。

 その頃の余韻のせいか、大人になって2巻買ってしまいました。1つは「市民革命とナポレオン」の巻、もう1つは「ワシントンとリンカーン」の巻です。漫画だといって侮るなかれです。小学生にはもちろんおすすめです。さらに、歴史がちょっと苦手な中学生(高校生も)にもおすすめいたします。以前の号でちらっと書いたと思いますが、歴史が覚えにくいという大きな原因の一つに、当事のドラマをイメージできないというものがあります。特にこれは、教科書だけで勉強している人がよく遭遇する壁だと思います。それを解消してくれるのが漫画です。漫画は、当たり前ですが絵がありますので、同じように歴史の事実を学ぶのであっても絵で記憶することができます。「絵+文字」と「文字だけ」。どちらがより記憶に残りやすいかは言うまでもないですよね。また、漫画だとストーリーがあります。ストーリーが頭に入っていると、前後の文脈から大事な用語を思い出せたりもします。記憶するには色々工夫が必要です。そして最後に、漫画だから言葉が簡単で読みやすいです。読み切るのに時間もあまりかかりません。歴史の流れを簡単に復習するにはもってこいの材料だと思います。

 まずは勉強だとは思わずに、ストーリーを楽しむぐらいの気持ちで読んでみるのはどうでしょうか?