★失敗も次に生かせば過程となる
2014年度平常授業が始まり、約1か月が経ちました。
生徒個人個人ですと、各回の授業レベルで成長を確認できることがありますが、1か月レベルになりますと、個人を超えてクラス全体としての成長を感じることができます。
今年度新規開講講座の1つに、『入試現代文(上→中2 下→中3)』という授業があります。この授業では「国語をカンでやらないこと」、「論理的に根拠を持って解答していくこと」を大方針にしております。そうはいっても、開講当初は生徒もそれらのことを頭ではわかっていても、「困った時は、ついカンで解いてしまったり」、どこかで学んだ知識なのでしょう「傍線部の近くだけを読んで解答したり」というケースが見受けられました。これらの解き方が続く限り、点数に波が出るという状態から抜け出せません。ですから、そういったケースが見受けられた時には、解答したことはがんばったと認めつつも、その都度しつこく解き方を再認識してもらうようにしました。なぜなら、特に「カンで解いたケース」では、その答えが正解でも不正解でも全く次に生きないからです。その場だけ合っていようが合ってなかろうが、それでは意味がありません。入試本番の初見の問題で解けるようになることが目標だからです。
一方、論理的にしっかり根拠を持って解答した時には、たとえ間違ってしまったとしても次に生きます。なぜ間違えたのか(=間違え方)を認識することができるからです。間違え方を自覚できれば、「同じミスはしない」と心がけることができます。問題を解く中で、毎回この意識を持って取り組んでくれれば、間違え方が減ることとなり、当たり前ですがその分正答率が高くなるということです。
「論理的に解いて間違えた場合」と共に、「論理的に解いて正解した場合」も当然効果は大きいものがあります。それは勉強において最も大切なことの1つである「根拠ある自信」につながるということです。例えば、ある問題で正解した際に、それがカンで解いた場合は、もちろん合っていて良かったとは思うものの、素直に喜べない感覚がありませんか?また、話は少しズレてしまいますが、誰かに褒められたとしても、褒められた理由に自分が納得できない場合はあまり嬉しくないということはありませんか?褒める際もそうですが、正解する際もその根拠にまで注目することが大切です。正解への考え方が合っていたのなら、それ以降もその類題においては自信を持って問題に立ち向かうことができますね。「考え方の合っている」類題を増やすことができれば、総合点が伸びていくということは言うまでもないと思います。
『入試現代文 上』のクラスは、初見の問題での正答率がクラス全体で70~80%ラインまで伸びてきました。開講当初は正答率が50%前後で推移していたので、とても嬉しく感じます。今後も1回1回の授業の中で、「次に生かす取り組み」を実践していきましょう!