読書のすすめ 第19号

★『三国志 (漫画)』

 本格的に暑くなってきましたね。そして、小・中学生のみなさんは、夏休みに入り色々なことにチャレンジできているでしょうか?もし、夏休み中に「外は暑くて嫌だなあ。」という日があったら、行動リストに読書をいれてみるのはどうでしょうか?時間をまとめて確保できる期間だけに、例えば「まとめ読み」のチャンスかもしれません。「まとめ読み」として今回推薦するのは『三国志(漫画 全60巻)』(横山光輝)です。

 これは中国の「三国時代」を舞台にした歴史ものです。劉備や曹操、諸葛亮といった魅力ある人物が生み出す様々なストーリーが面白いと共に、魏・呉・蜀に分かれていたという当時の歴史の勉強もできてしまいます。また、戦略・リーダー論・人との付き合いかたなど、人生の勉強もできてしまいます。非常に奥が深いです。「三国志」について扱ったものは小説でもたくさん出ています。しかし、登場人物が非常に多いので、人物のイメージができるようにまずはマンガをお勧めいたします。自分のお気に入り武将を探すだけでも楽しいですよ。

 私がこの本に初めて出会ったのは中学生の頃でした。友達の付き合いでけっこう嫌々図書館に行った時のことです(笑)。友達が宿題用の課題図書をまじめに探している時に、「図書館にマンガが置いてあるぞ!」とやたら驚いたのが始まりでした。ちなみに、この図書館にあったマンガは『三国志』と『サザエさん』だけでした。特に理由はなく、私は『三国志』を選びました。最初は硬い話だなあと思っていたのですが、じわりじわりと登場人物への感情移入が始まり、60巻読み切った時には、達成感と共に内容に感銘を受けました。(それから数年後、結局自分でも全巻を買いそろえてしまいました。)

 学生の時には純粋に内容を楽しめばいいと思いますが、社会人になった時にもとても役に立つ(社会人としてのヒントになる)と思います。今でも時々、三国志好きの友人と「三国志の誰々の統率力はすごいよね。」などの会話をすることがあります。今では社会人としての見方になりますが、けっこう熱くなりとても楽しいです。