梅草庵 daily life 第41話

★がんばってきた人の言葉は重い

 梅草庵本校では、科目の指導は当然のこととして、人間力の指導にも力を入れています。

人間力指導については、私が言いたいことばかりを言うのはおこがましい部分も多々ありますので、過去・現代に関わらず「偉人」といわれる人が言ったことなどを、授業中によく紹介します

 先日、女子サッカー日本代表の澤穂希選手が引退しましたね。女子サッカー界のレジェンドと称される方だけに、これまでも数々の言葉を残してきました。私が授業中に生徒達にすでに紹介した、これから紹介しようとしている澤選手の言葉が2つあります。

 

 1つは「夢を探すときは、できるかどうかではなく、できたらどれだけ嬉しいかを大切にしてください。」という言葉です。いい言葉だなと思います。夢を「できるかどうか」で考えた瞬間、自分で限界を意識してしまう部分がどうしてもあるように思います。しかし、それですと、やる前から事実上あきらめていることにもなり、自分で勝手に可能性を消していることになります。夢の段階ではそういった限界は意識しないようにした方がいいと思うのです。その点で共感しました。子供たちはよく周りから「将来の夢は何?」と聞かれる場面があると思います。私自身、小・中学生の段階で、自分の夢が決まっていたかというと全く自信がありません。決まっている人はそれに突き進めばいいですし(イチロー選手や石川遼選手のように、各目標に期限をつけるといいと思います)、決まっていない人は焦ることなく「好きなこと・興味のあること・楽しいと感じること」を軸に少しずつイメージを作っていけばいいのではないでしょうか?その際はくれぐれも限界を決めずに!

 

 さて、2つ目は先日の引退会見でもおっしゃっていました。「私は練習を100%の力でやってきました。練習を100%でやって初めて本番で100%が出せます。」という言葉です。素人ながら私も野球をずっとやってきましたので、この感覚はよくわかります。入試に置き換えると、受験生よりもむしろ、入試までに練習するチャンスがまだたくさんある中2生以下の生徒こそ知っておいてほしい言葉のように感じます。練習とは日々の授業、各回の宿題や小テストでがんばることです。100%やってきたという自信が入試本番で何よりの自信となるでしょう。本番が終わって、「自分はやれるだけのことは全部やった。」と言えるのがきっと一番美しいですね。