梅草庵 daily life 第52話

★仮説の山をつくっておく

 先日、ある教材会社主催の教育セミナーに行ってきました。こうした教育セミナーに出席すると、教育業界の最新の情報がわかりますので、なるべく行くようにしています。そして、その内容を授業内トークや塾内新聞などを通して、塾生・保護者様にお伝えするようにしています。

 今回参加したセミナーのテーマは、「大学入試改革」「小学生の英語授業(2018年度から先行実施)」についてでした。学年の差はあれ、英語についての最大のポイントは、従来の「読む」・「書く」重視から、4技能(「聞く」・「読む」・「話す」・「書く」)重視の流れになるということです。私自身、ネイティブと話す機会で「言っていることは分かるのに、言いたい言葉が出てこない~!」という苦しい経験を何度かしたことがあります。今回の改革で、子供たちに発話の回路が育つことを期待し、また応援していきたいと思っています。

 

 また、丁寧にもこのセミナーでは、それらを踏まえ、2018年度に塾で取り入れるべき指導法の提示までありました。それを聞いて正直に思ったことは、「当塾ではすでにやっている」ということでした。例えば、「ペアワークで音読」「自分の意見を発表する場を作る」などの提示がありましたが、当塾では少人数集団授業の特長を生かし、2017年度からすでに実践しております。授業内の雰囲気が、より双方向になり、前向きな楽しさが増したように感じます。(2018年度は、「読書感想文 発表会」をやろうかと検討中)

 

 そして、入試対策という観点で申しますと、「自分の意見を持っておく」ということがかなり重要になってくると思われます。例えば、センター試験に代わる大学入試新テストのサンプルでは、「与えられたテーマについて、20分間で英語のエッセイを書く」というものがありました。お題はその場で与えられるわけですから、日本語でも中々難しいことなのではないでしょうか?言うまでもなく、日本語で書けずして英語で書けるわけがありません。書くということは、その言語で思考することでもあります。まずは、様々なテーマに対応できるよう、日頃から自分の意見・考えを持つということを習慣化していきましょう。また、よくわからないことや、未解決の大きな問題については「自分はこう思うのだが…」のような仮説の山をたくさん作っておきましょう。表現の材料をたくさん持っておくことが、スムーズな記述や発表への手助けになるはずです。