おすすめ書籍(教育)

・『みかづき』(森 絵都/集英社)

『みかづき』
『みかづき』

教育に人生を注いだ、ある家族3代の物語です。

そして、学習塾を中心に据えた珍しい長編小説でもあります。話の中で出てくる「学校を太陽とするならば、塾は月だと思う。」という言葉には深いものがあります。

現代の教育の方向性にも焦点を当て、月と太陽が手を合わせるという時代を示唆し、エンディングを迎えます。

・『Newsweek 日本版 世界の教育 学力の育て方』(2016年 3・22号)

『Newsweek 2016 3・22号』
『Newsweek 2016 3・22号』

「過去の成功体験が通用しない時代」をキーワードにした教育の特集号です。最新の研究・データをもとに、「家庭」・「学校」・「グローバル」という3つの角度から、学力の育て方を紹介しています。特に「家庭」のコーナーでは、「『ママは算数が苦手』は禁句」、「子供が学習に興味を持って熱心に取り組むようにしたいなら、まず親が手本を示そう。」など、すぐに取り組めそうなアドバイスも豊富に紹介されています。

・『スタンフォードの自分を変える教室』(ケリー・マクゴニカル/大和書房)

『スタンフォードの自分を変える教室』
『スタンフォードの自分を変える教室』

テーマはずばり「意思力」についてです。「やろうと決めたのに、なぜ続かないのか」、「やめようと思ったのに、なぜやめられないのか」、「なぜ物事を先延ばしにしてしまうのか」など、誰にでも当てはまる事柄について考察されています。そして、各項目において具体的な対処法が提示されています。「きちんと眠る(最低6時間以上)」、「お菓子の代わりにナッツを食べる」など、小・中学生でも十分実践できる内容もあります。

・『日本を教育した人々』(齋藤 孝/ちくま新書)

『日本を教育した人々』
『日本を教育した人々』

現代の日本には、実態にそぐわない不安感が表出しているのではないか?「そういう時は基本に戻ることが大切である。」と筆者は言います。ここでいう基本とは、「近代日本の基本をつくった人々を学ぶこと」。松下村塾の吉田松陰・慶応義塾の福沢諭吉・木曜会の夏目漱石・日本史をつなぐ司馬遼太郎、彼らの言説と行動の分析を通して、戻るべき基本を確認する試みの一冊です。

・『思考の整理学』(外山 滋比古/ちくま文庫)

『思考の整理学』
『思考の整理学』

ロングセラーの本です。以前、「東大生・京大生が最も読んでいる本」というキャッチフレーズがついていたのを見たこともあります。筆者の言う「ハウツーものにならないように」なっており、考えることの深み・楽しさを伝えてくれる本です。本書のパートⅠでは、「今の学校教育の『優等生』は、飛行機人間〈自力で飛べる〉ではなく、グライダー人間〈受動的に知識を得てそれに従う。しかし自力で飛ぶことができない。〉である。」というように、「優秀」の価値観に一石を投じる部分もあります。

・『齋藤孝の教え力』(齋藤 孝/宝島社)

『教え力』
『教え力』

著書の多さ、そしてメディア出演も多く有名な齋藤先生の本です。数多い著書の中でも、教育というジャンルですと一番ストレートに響く本だと思います。教育関連の立場にいる人にはもちろん、家庭でも実践できる「教える極意」が説明されています。教える側が大事にすべきものとして、「(その科目に)憧れる力」、「評価力」、「素材力」、「ライブ能力」、「育てる力」が挙げられています。本書の冒頭に、「うまい叱り方が知りたい」、「モチベーションの低い相手をやる気にしたい」、「教える相手がどうも話を聞いてくれない」などの例がありました。あてはまる方にはぜひおすすめです。

・『采配』(落合 博満/ダイヤモンド社)

『采配』
『采配』

在任8年間を通じて、中日ドラゴンズを「常勝チーム」へと変貌させた落合監督。
4度のリーグ優勝(在任8年、すべてAクラス)を果たしたリーダーによる「采配」の秘密が描かれています。もちろん野球を題材にした内容になっていますが、「不安だから練習する。練習するから成長する」、「ミスは叱らない。だが手抜きは叱る」、「相手の気持ちに寄り添いながら、自分の考えを伝える」といった、教育分野にもヒントを与えてくれる1冊です。

 

・『君たちはどう生きるか』(吉野 源三郎/岩波文庫)

『君たちはどう生きるか』
『君たちはどう生きるか』

中学2年生の主人公コペル君とその叔父さんとの対話形式で、「人間として大切なこと」、「ものの見方」、「なぜ勉強するのか」といった、人生の深い内容がわかりやすく描かれています。精神的成長のために誰もが考えるべき内容になっています。学生用としてはもちろん、大人が読んでも再発見がある本だと思います。

 

・『コーチングの技術』(菅原 裕子/講談社現代新書)

『コーチングの技術』
『コーチングの技術』

副題に「上司と部下の人間学」とありますが、子供と接する時にも応用が利く内容となっています。コーチングとは、ティーチングのように一方的に相手に教え込むというのではなく、共に考え相手の可能性を引き出す方法のことです。相手が自覚していない潜在的な知識やスキルを引き出し、それを知恵に高め、結果に結びつける。そのための具体的な方法が丁寧に紹介されています。

 

 

・『アメリカインディアンの教え』(加藤 諦三/ニッポン放送出版)

『アメリカインディアンの教え』
『アメリカインディアンの教え』

家庭環境や親の言動が子供にどう影響するかをするどく解説している書です。

「非難ばかり受けて育った子は非難ばかりします」

「ねたみを受けて育った子はいつも悪いことをしているような気持ちになります」

「心が寛大な人の中で育った子はがまん強くなります」

「いい親とは、一緒にいて安心していられる親」

「ほめられる中で育った子はいつも感謝することを知ります」  

など、大人として子供の成長に対する責任感を深く考えさせられます。 

・『下流志向』(内田 樹/講談社文庫)

『下流志向』
『下流志向』

少々ネガティブな印象を受けるタイトルではありますが、今の教育の問題を根っこからとらえたからこそ出るものなのだと思います。「教育は経済市場に飲みこめない領域である。」子供たちが勉強をしなくなったのは、早い段階で消費主体になったからである。」などと、現代教育の問題点に根深く迫る一冊。教育を本気で考えたいという方におすすめです。

 

・『あたりまえだけど、とても大切なこと』 (ロン・クラーク/草思社)

『あたりまえだけど、とても大切なこと』
『あたりまえだけど、とても大切なこと』

著者はアメリカの小学校の先生。自由な印象のアメリカであるが、教育現場ではかなりルールというものを大事にしていることがわかる。子供のうちからルールを大切にしていくことが、子供の充実した人生につながると著者は説く。 「大人の質問には礼儀正しく答えよう」、「人の意見や考え方を尊重しよう」、「バスの中ではおとなしく座っていよう」など、一見すると人としてあたりまえのルール。しかし、ふと考えると、日本人がないがしろにしつつある領域ではないかと再発見させられる。